先日、うちのオス猫の1匹が近所の新参猫とテリトリー争いで喧嘩をして帰ってきました。
3匹のうちで一番テリトリー意識が強いのは14歳のタフィーです。
年とって性格が丸くなかったのかと思っていたのですが、
久しぶりに丁々発止やりやってきたようで、首のあたりに数ヶ所に傷ができていました。
猫はけんか傷から非常に化膿しやすいので、いつもなら早めに獣医に連れて行くのですが、
今回は私がいなかった時なので、夫が「元気そうだから大丈夫」というのを信じて、気にかけていなかったのが間違いでした。
猫はけんかで負った傷が化膿してあっという間にぶよぶよとした瘤になってしまうことがあるんです。
猫のケンカ傷が化膿した場合の応急処置は?
膿が溜まっているのに気づいたのが先週の月曜日。
けんかしたのがその前の週の週の水曜日なので、4-5日放置しておいたというわけですが、そうするとうちの今回のように大変なことになるという悪い例です。
本来ならケンカのあと数日は入念に怪我の周辺をチェックすべきなんです。
タフィーの瘤を発見した翌日の朝に予約が取れたのですが、ケージにいれて獣医に連れて行く車の中で膿が破裂してしまいました。
猫が怪我をして帰ってきたら、まずは入念に傷のチェックをしなくてはいけません。
特に毛が長いタフィのような子は、毛の中の様子が見ただけでは絶対に分かりませんので、指でやさしく皮膚を触って猫の様子をみます。
触ってほしくない場所があるときは、そこをさらに入念に毛を掻き分けて確認します。
猫の場合、怪我がどんなに小さくても油断ができません。
傷が小さくても牙やするどい爪についた細菌が傷のなかで増殖する可能性は高いのです。
傷の周辺が熱をもっていたり、膨らんでいるのを発見したら、どんなに小さくてもすぐに獣医の予約を入れましょう。
猫の膿が破裂するまで悪化しているとき獣医での処置は?
今回は処置のために一日入院となりました。
まずは毛を剃るのに、タフィが触られるのを非常に嫌がるために、麻酔をしました。
傷口を開いて膿をきれいにするのですが、膿の範囲が思いのほか広かったため、傷口にシリコン製のドレーンチューブを入れたまま、切った箇所を縫合し、
4日間自宅で傷口を消毒しながら様子を見るように言われました。
ドレーンチューブは4ヶ所から皮膚の外に出ています。
このチューブが、皮膚がくっついてしまうのを防いで、残った膿が自然に出てくるのを助けるんですね。
日に何度か、獣医でもらった消毒液をつけてガーゼで傷口をきれいにしてあげるのと同時に、
朝と晩にクラブロックス(Clavulox)という、日本でも使われている抗生物質を6日間飲ませました。
4日後、再度獣医につれていき、傷口のチェックでOKだったのでドレーンのチューブは引っこ抜かれました。
文字通り「引っこ抜く」んですね。ちょっとびっくりしました。
傷口の様子をこのページの一番下に写真を載せました。ショッキングな写真ですので、苦手な方は下までスクロールしないでくださいね。
猫の化膿は抗生物質で対応する
膿が大きくなる前なら、抗生物質の投与だけで治ることも多く、費用も最低限で済みます。
今までのけんか傷はすべてそうやって切り抜けてきました。
そうすると治療費も確か80ドルとかそれくらいで済んでいた記憶があります。
獣医に見てもらうだけで普通は1回につき60ドルかかります。それプラス処置費や薬代になりますが
今回ほどまで大きくしてからの治療費は、411ドルで高額になってしまいました。
ただ傷の大きさから考えると「もっとかかると思っていた」だけに、ちょっとホっとしましたが、
タフィもとんだ災難を負ったものです。
猫は我慢強いですし、傷を人間が発見できないと手遅れになりかねません。
ちょっと様子がおかしいなと思ったら、全身をくまなくチェックしてやるということが大切ですね。
まとめ
猫のけんか傷は早めの発見と、油断禁物ということですね。
では傷口の写真をご覧ください。
現在はチューブは取れて、糸がついたままになっています。
今度抜糸を済ませれば、今回の治療は終了です。